Help us! 再開の課題
 

●模擬坑道の坑内排水

 
  • 模擬坑道の坑内排水は、坑道最下段(ゲート坑道)にあるポンプ座から、ポンプによって、揚程30mの坑外に排水されています。
  • ポンプは4台あり、#1と#2はメインポンプで定期的に主ポンプ・バックアップ用を切り替えて使用、#3#4は非常用水中ポンプです。水位が一定レベルに上昇すると、自動的にポンプが作動し、再び水位レベルが低下すると自動的に停止します。
  • 湧水量は季節や降水量によって、大きな変動があり一定していません。
  • ポンプのメンテナンスは、一昨年に#1だけ分解修繕が行われた以外は、#2#3#4はしばらく修繕されていなため信頼度は低下しています。
  • 排水管内にエアーが入ると揚水できなくなりますが、空転を検知したら自動的に順次バックアップに切り替わるようになっています。ポンプ空転のリセットは、手動で行う必要があります。
  • 特に停電時が問題で、全てのポンプはダウンし、博物館本館にある自家発電装置を手動で起動して、非常運転に切り替える必要があります。
  • 異常を検知すると、博物館本館の事務室・宿直室で警報が鳴動します。手動による運転復帰や自家発電起動が必要なため、夜間も人員を配置しており、これまで宿直業務を外部委託してきました。エアー混入やポンプ不全による停止が年間10回程度、停電による自家発電運転への切り替えが2〜3回あります。
  • 湧水量によっても異なりますが、1〜2時間程度でポンプ座床面が浸水し、3〜6時間程度で坑道にまで浸水が及び#1#2ポンプが冠水し使用不能となります。


●困ってます!

  • ポンプ運転のための電気料が、年間350〜500万円近くにも達し、博物館の損益を圧迫しています。
  • 半自動式のバックアップシステムしかないため、夜間に宿直員を置かなければならず、年間200万円の人件費が、博物館の損益を圧迫しています。
  • 警報を携帯電話に飛ばすなどのシステム化がなされていないため、職員の気苦労が絶えません。
  • ポンプの更新や修繕がなおざりにされてきたことから、運転の信頼性が低下しています。更新には莫大な費用がかかり、経常損益の中からは捻出できません。

●こんな期待が…

  • 登録文化財に指定されている模擬坑道だけでも、万全の体制で保全できるように、公的セクターが保有するなど、きちんと維持管理できる体制にする…
  • 警報システムの構築をやってあげるという企業が現れる…
  • ポンプを使用しない(サイフォンなど)方式で、電気代がかからず、機器停止や停電時にも問題ない排水システムを、文化財保全の基盤施設として公的セクターで確保してしれる…


▲ 坑内排水をくみ上げる坑道内のポンプ座


▲ 排水が湧き上がる井戸、針金状のものはセンサー


▲ 貴重な模擬坑道を守るためにはポンプの信頼性回復が必要


 

●建物・坑道の大規模修繕

 
  • 1980年の開館から26年が経過し、建物・構築物・坑道には経年劣化の兆候が顕著に現れています。
  • これまで、ほとんど更新がなされてきませんでした。例えば、博物館のシンボルとなる立坑櫓回りは錆が著しくなっていますし、ボイラーなど機器も老朽化が進んでいます。模擬坑道も、部分的な補修は行っていますが、大きな修繕はできないままでいます。


●困ってます!

  • 中期的な将来(5〜10年後)に少なくとも50百万円以上の大規模修繕が必要となることは間違いありません。

●こんな期待が…


▲ 全く更新されず痛みが進む立坑櫓の外壁

●歴史村遊園地がなくなってしまった影響

 
  • 学校単位など100〜300人という大規模団体を受け入れる際には、トイレや大型バス対応の駐車場が不可欠です。従来は「石炭の歴史村」遊園地の既存施設を活用してきました。
  • 今年の除雪は、大臣や次官が視察に来るというので、営業していた頃にはあり得なかったくらい、隅々まで除雪されています。しかし、来年度からは、これまでの市の対応からすると「指定管理者が自分でやれ」と言うに決まっていますが、バス停や主要道路からのアプローチは半端な距離ではありません。


●困ってます!

  • アプローチ道路や駐車スペースまで含めて除雪すると、年間200〜300万円の経費がかかり、博物館の損益を圧迫します。

●こんな期待が…

  • 新規投資してくれというのではなく…今あるトイレや駐車場など施設は、使用時に限って市は一時的な利用を容認する…(市は施設所有者として何も支援してくれないのでせめてこの位は責任を果たしてほしい…)
  • 冬季のアプローチ道路の除雪を、市が無理ならば、すぐ脇にある道道の除雪と一緒にチョッと足を伸ばしてやってくれる

▲ 例年になく除雪は完璧だが…来年は?